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背骨を連動させ、しなやかに動かすための筋肉は回旋筋と言います。(多裂筋も重要)

背骨についている筋肉の一番内側にあり、背骨の微調整をしています。

 

背骨の一つ一つの骨(椎骨)の動きは、本来大きなものではありません。

しかし、背骨を構成する26個の骨が目的に向かってしなやかに動けば、大きなスピードとパワーを産み出します。

その調整を行うのが回旋筋というわけです。

そしてこの回旋筋を高いレベルで使えるようになると、体のなかに目に見えない軸が通ってきます。

 

実際、回旋筋を高いレベルで使えている選手は多くありません。

なぜなら、間違ったトレーニングで背筋を鍛えすぎると回旋筋はうまく使えなくなってしまうからです。

この様な選手の背骨の動きを診ると、硬く弾力がなくなっています。

 

一流の選手の多くは回旋筋を高いレベルで使えています。

それは背骨~四肢の連動をスムースに行うために本能的に使えるようになるのでしょう。

一般の選手でもきちんとしたトレーニング法を行なえば、回旋筋を高いレベルで使えるようになります。

*骨盤と腸腰筋がしっかり使えていることが前提。

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現在のスポーツ界では、「体幹トレーニング」が重要視されています。

書店に行くと、「体幹トレーニング」の本を何冊も見かけます。

確かにスポーツ選手は、体幹が強くなければ成功は難しいといえるでしょう。

しかし、強いだけでは不十分です。

 

一流の選手は、体幹の力を(背骨を通し)スムースに連動して、四肢(脚や腕)に伝えます。

この連動が「スムース」に「しなやか」に行われると、その動作はとても美しく見えます。

一流の選手の動きが美しく見える秘訣は、背骨に隠されているのかもしれません。

 

 背骨をスムースに連動させるために最も重要な筋肉は、いわゆる背筋といわれる筋肉の一番奥にあります。(背骨のインナーマッスル)

そして背骨の一つ一つを繋いでいます。

この筋肉は細く、力も弱いため、スポーツの世界では無視されることが多いのが現状です。

でも実はこの筋肉にこそ、(野生の動物のような)しなやかで力強い動きの秘訣が隠されているのです。

今回は、サッカーでキック(シュート)する際の身体の使い方について、整体の見地から書いてみます。

良いシュートをする為にとても重要なのは、胴体の力を効率よく脚につたえることです。

わかり易いように、胴体の「ねじる」動きは無視して、胴体の前後(そりと丸める)の動きに限定して考えます。

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一流の選手はシュートする際、大きく胴体をそらせ、インパクトに近づくにつれ胴体を丸めていきます。

このとき「胴体の力を使ってシュートしている」ということが出来るでしょう。*1

 

胴体の力のなかでも特に重要な筋肉はインナーマッスル(腸腰筋)になります。

強靭なインナーマッスルをしっかりと使って打ったシュートは、威力が全く違います。*2

 

そしてインナーマッスルをしっかりと使う為には、骨盤(仙腸関節)の動きがとても重要になります。

骨盤をしっかり反る(前屈)ことで、インナーマッスルは伸ばされます。

その後、骨盤を丸める(後屈)ことでインナーマッスルは急激に縮みます。*2 

ザックリいえば、手でゴムを引っ張った状態から手を放したとき、ゴムは強い力で縮むのと同様といえるでしょう。

 

この力は非常に強いものになります。(しっかりとした使い方が出来れば)

インナーマッスルをしっかりと伸ばせる(骨盤をしっかり丸められる)ほど、この力は強いものになります。*3

脚の力は、この力を効率よくボールに伝えることや、コントロールなど高いレベルの技術に費やされます。

インナーマッスルと骨盤を主とした胴体の動きを高めることは、サッカーだけでなく、どんなスポーツでも一流を目指すには不可欠となります。

ケガは経絡(スジ)が弱っているところで起こります。

今まで当たり前に行ってきた動きでも、スジの力がないときはケガをします。

 

今回は、ケガを肉離れと仮定しましょう。

肉離れは、スポーツなどで筋肉(スジ)に急激に負荷がかかったときに起こると言われています。

しかし、今まで当たり前に行ってきた動きでも、スジの力がないときは肉離れを起こすのです。

肉離れを起こす前のスジの状態をみると、間違いなく力のない部分があり、そこに肉離れを起こします。

 

経絡指圧では、スジの力のない部分を虚と呼びます。

この虚の奥には、身体に悪さをするコリが潜んでいます。

このコリが深く、多い状態ほど肉離れを起こしやすいことになります。

 

経絡指圧では、このコリをとることを一番の目的としています。

このコリがとれると、その部分だけでなく、心身の全ての部分に影響が及びます。

実は経絡指圧では、痛みや病気などの不調は全てこのコリが原因であると考えているのです。

今回は、「スポーツにおける軸」について「経絡」の観点から考えてみます。

 

先日、フィギュアスケートの羽生選手が世界最高得点を連発して優勝していました。

羽生選手は「軸がしっかり通った選手」ということは誰の目から見ても明らかです。

そんな羽生選手でも(4回転)ジャンプで転倒することがあります。

 

フィギュアスケートのジャンプは、とても繊細なものだそうです。

背が少し伸びただけでも、感覚が狂い上手くいかなくなることもあるそうです。

もちろん、「軸」が少しでもブレた場合もキレイにまわることは出来ません。

 

この「軸」に経絡は多大な影響を与えます。

それを説明したいと思います。

経絡は全身にくまなく通っています。

経絡の性質の一つに「流れの弱い経絡は、関節や筋肉を引き込む」というのがあります。

例えば、足首の内側の「経絡の流れが弱くなる」と足首の捻挫をしやすくなります。

また「肺の経絡の流れが弱くなる」と猫背になります。

もちろん、経絡が関節や筋肉を引き込めば、「身体の軸」はブレることになります。

 

逆に、経絡が整えば「身体の軸」は整ってきます。

さらに高いレベルで経絡が整えば、身体の軸に気(エネルギー)を取り込めるようになるそうです。

こうなれば、自然と軸が通るようになります。(軸が高いレベルで通ったから、エネルギーを取り込めるとも言える。)

 

昔の武道の達人は、それが出来ていたようです。

こうなれば、「地球の力」を最大限に使えますのでどんなスポーツ、武道をしても上達するはずです。

どんなスポーツをするにも身体の軸は重要です。

身体の中心に軸が通っている人の姿勢は美しいものです。

軸が通った選手はプレー中の姿が「かっこよく」なります。

バッターボックスで構えるイチロー選手が「かっこよい」のも、しっかりと通った軸のおかげといっても過言ではありません。

 

 軸が通った選手は立つ(構える)のに最低限の筋力しか使わなくなります。

すると身体がリラックスできて、余分な力が抜けます。

その結果、関節、筋肉がリラックスでき、良いパフォーマンスにつながります。

 

一方、軸の通っていない選手はつ立つ(構える)のに余分な力を使います。

結果、関節、筋肉に力みがでるため、身体の連動が途切れてしまいます。

さらには軸が通らず、力むことで、重力や遠心力など「地球の力」を使うことができなくなってしまいます。

 

一流の選手はこの「地球の力」を上手に使っています。

この力を使うためにも「軸を通すこと」は必須であると思います。

前回は身体の連動を関節の観点から述べました。

今回はそれを筋肉の観点から述べたいと思います。

 

連動の良い筋肉は、しなやかで弾力があります。

このような筋肉の方を施術しますと、疲れ方に連続性があり「一か所だけ硬くなる」ということが少ない気がします。

一方、連動の悪い方は、疲れ方に連続性がなく「硬くなった部位」と「弛緩した部位」が混ざっています。

 

どうすれば筋肉の連動を高められるのでしょうか?

一般的には「素振り」などを繰り返し、繰り返し行ないます。

そうすることで、余分な力が抜け効率的な動きが身に付きます。

この際、連動の邪魔をする筋肉の強さには要注意です。(やみくもなウエートトレーニングは連動にマイナスになることがあります。)

 

連動を悪くする原因に(経絡)エネルギーの低下(不均衡)も考えられます。

経絡は筋肉をスジとして通っています。

そのエネルギーが低下する(不均衡になる)と筋肉がスジ張って、しなやかさがなくなります。

その結果、そこで連動がスムースではなくなります。

 

経絡治療でスジを整えると、連動がスムースになり動きが見違える選手も多々います。

経絡(エネルギー)の整った状態で、基本の練習(素振りなど)を繰り返し行うことが連動を高めるのに必須です。

身体の連動で、最も重要かつ差が出やすいのが胴体の動きです。

すなわち、骨盤(仙腸関節)、背骨、その周りの筋肉の動きが全身の連動に最も重要なポイントになります。

 

優秀なスポーツ選手の骨盤、背骨をチェックしてみると、動きが良く、弾力もあります。

一方、そうでもない選手は、動きも悪く、弾力もないことが多いように感じます。

ひどいときには、動かなくなっていることさえあります。

これでは、身体の連動が上手くいくわけがありません。(全身の力を使うことが出来ない。)

 

優秀なスポーツ選手でも一時的に骨盤、背骨の動きが悪くなることもあります。

当然プレーのパフォーマンスも低下します。

骨格調整を行うことで改善することもありますが、重傷の場合は簡単にはいきません。

この場合は経絡治療を行ないます。

どの経絡が最も影響を与えているのかを見極め、動きの悪くなる原因を取り除いていきます。

そうすることで、骨盤、背骨の弾力は改善します。

 

大きな大会に臨む際、直前まで骨盤、背骨が動いていた選手が、緊張やプレッシャーで動かなくなることも多々あります。

優勝候補が力を発揮できずに敗れるのは、このようにして骨盤、背骨の連動が上手くいかなくなることに原因がある場合が多いように感じます。

逆に心と身体の調整が上手くいき、身体の連動がスムースな状態で大会に臨んだ選手は、思いもよらない好成績をあげるものです。

明けましておめでとうございます。今年も宜しくお願い致します。

 

 

良い成績をあげるスポーツ選手は、関節や筋肉の連動が良いものです。

野球のピッチャーでいうと、「下半身で生み出したパワーを背骨、その周りの筋肉にスムースに伝え、さらにパワーを強めつつ上半身に連動していきます。」

 

例えば「この連動が途中で切れてしまった」としましょう。

すると、このピッチャーは「切れた部位より上のパワーだけで投球する」ことになり、なかなか良い球は投げられません。

逆にパワーが弱い投手でも身体の連動が上手くいけば、良い球が投げれたりします。

 

ピッチャーの動きを「鞭(むち)」に例えて考えてみましょう。

鞭の連動が上手くいった場合、「根元から先端にいくほど、しなりが大きくなっていきます。」

そうすることで、「先端にいくほど、スピードも上がります。」

ここで鞭の真ん中に「結び目」をつけるとします。

すると、途端に連動が上手くいかなくなり、先端のスピードも落ちてしまいます。

ピッチャーでいうと、「必要以上に筋力が強すぎたり、力を入れすぎた部位」があると身体の連動が上手くいかなくなり、手に伝わるスピードも落ちてしまいます。

 

身体の連動が上手な投手は、全身のパワーを使うことができます。

一方どんなにパワーがあっても、連動が上手くいかなければ、持っているパワーの一部分しか使うことができません。

経絡の紹介の途中でしたが、高校野球シーズン真っ只中ということで、今回は「ピッチャーの身体の使い方」を書いてみたいと思います。

 

ピッチャーのとって重要な身体的要素は、「パワー」「身体のスムースな連動」があげられます。

これらと比べると忘れられがちですが、これらと同様に重要な要素に「関節のバネ」があります。

ピッチャーは、下半身の力を背骨を通して、上半身に連動させボールを投げます。

ピッチャーが使う「関節のバネ(上半身)」は(1)背骨(2)背骨と肋骨をつなぐ関節(3)肩甲骨(4)肩関節(5)肘(6)手首(7)手のひらの関節(8)指の関節です。

(1)から(8)までが順番に連動してボールを投げます。

そして、この番号が小さいほど、小さな動き(バネ)で大きな動き(パワー)を生み出すことになります。

よって、(1)(2)は投球するうえで「非常に重要な関節」ということになります。

その割に(1)(2)は忘れられている気がします。

 

整体でも(1)(2)はとても重要な関節です。

そして残念なことに、動きが悪くなっている方が多い関節です。

(1)(2)の動きを良くすると、上半身のあらゆる関節に良い影響を与えることが出来ます。

ピッチャーの方が、これらの関節の動きをよくすると、今までより1ランク上の投球ができるかもしれませんよ。

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